天高く馬肥ゆる秋――。 夏も終わって空は高く澄みわたり、すがすがしい気候になってきました。 ところで夏も秋もそもそも同じ空なのに、どうして遠くに感じるのでしょう。
理由はいろいろあるようですが、その一つに雲の影響が挙げられます。 夏は入道雲のようなハッキリした色の雲なのに対し、秋はうろこ雲など 全体的に空の色が薄く透けて見えるような色の雲が目立ちます。
そもそも色は、薄くくすんだ色よりも、 強くさえわたった色のほうがより近くに見える効果があります。 これが薄い空色が多い秋のほうが空が高く感じるという原因の一つなのです。
また、同じ濃さの色でも暖色系は近づいて見え、寒色系は遠くに見える効果もあります。 実は車にまつわる交通事故で多いのが、青い車での事故。 同じく緑やグレーの色の車も多いのだそうです。
秋も深まり行楽シーズン到来。 シートベルトを忘れずに、安全運転で秋を楽しんでください。
参考書籍:一夜漬けの専門家シリーズ 色の本棚視覚デザイン研究所・編