前号までにご説明したECサイトの五大要素(図1)。今号ではその中の一つの要素であるECサイトの商品構成(MD)について考えてみたいと思います。
ECサイトの五大要素
「MD」ですが、merchandising(マーチャンダイジング)の略で、日本語では「商品化計画」や「品揃え計画」という意味になります。
多くのお店では商品をやみくもに仕入れたりはしません。販売する季節を考え、ターゲットとなる客層を想定し、販売価格・数量を決めて、商品構成を計画します。
商品単品が魅力的なだけでは、衝動買いを誘えてもリピート購入や併売率アップには繋がりません。ECサイトにおける販売では、商品単品の魅力の訴求に偏ると(いわゆる単品主義になると)価格競争に収斂してしまいます。
消費者は新製品の発売や、季節、ライフステージ(進学、結婚、出産、住まいの購入など)の変化に連動して消費行動を起こします。シーズンの提案、生活の提案など、消費者にとって「旬」な付加価値を訴求する、テーマに即した商品構成を豊富に用意したいですね。
それでは最適な商品構成を実現できれば、ロスを減らして利益を向上させる事ができそうですね。簡単に考えられる方法は無いものでしょうか?
上記5つの?を消費者に対して最適にするように考えてみましょう。
その上では「誰に対して最適にするのか?」と、先に顧客像を明確にしてから考えると簡単にできそうです。
消費者の嗜好が多様化した現代においては、万人に対して最適というのはありえません。顧客像を明確にし、その顧客が満足する商品構成を用意する。そうした多くの商品構成を備えたECサイトがリピート購入を生み、併売率を高める事になります。