昔、香り漂うバラ園でバラ観賞をしていたら、 やたらに自分の洋服に小さい虫がくっついてきたことが。 もしかしてこのオレンジ色のトレーナーがいけない？ そう思い、慌てて脱いで白いシャツになってみたら、 とたんに寄り付かなくなったことがありました。 虫も色の違いが分かるのでしょうか。 実は昆虫や、サルなどの哺乳類、鳥類や爬虫類、魚などの一部は 色を識別する能力があるのだそうです。 そういえば、クジャクのオスの羽ってあんなに綺麗な羽を持っていますよね。 同じように熱帯魚ではグッピーもオスの尻尾はひらひらしていて 美しい模様なのにもかかわらず、 メスは小さな尻尾の先がなんとなく色づく程度。 このように、異性をひきつける為の色を「婚姻色」といい 特に自然界ではオスの方が鮮やかになっています。 またミツバチは赤系が見えない代わりに紫外線領域が分かるそうで、蜜のある部分が違う色に見えるのだとか。 生きる為、子孫繁栄の為、色は欠かせないのです。

参考書籍：よくわかる色と配色の事典 葛西紀巳子、篠崎幸惠 著