TOP > ホームページ通信 > Vol.004 2007年04月号 > お茶と自然と色の深さ |
先日緑茶染という技法で染められた着物を見に行きました。 緑茶染めというからには使われている原料は当然お茶。 着物の染めのために育てあげた最高級の宇治茶をつかって染料を作り、 生地に染めていくのだそうです。
初め、緑茶染めと聞いたときは、色の薄い黄緑にも近いような色無地の着物ばかりなのかな、と思っていたのですが。実際見せてもらった着物は、鮮やかなエメラルドグリーンであったり、はたまた藍色にも近いような青であったりまたは茶でであったりとその色の種類の多いこと!
その場で実演をしてくださっている方に伺ったら、白と黒だけは自然のものでは作れないものの、今回の色使いはみなすべて、緑茶をベースに自然の染料を使って染めあげたとのこと。また緑茶自体、日本人の肌にとても合う色使いなのだそうです。
今でこそ化学の進歩のおかげでどんな色使いも簡単に出来る世の中。 自然の色を自在に操る職人技術が光る一品でありました。
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